たとえば、私が経営者向けの講演会で話すとき、多くの司会者がこう言うんだ。
「この未曾有の不況を生き残るためには…」
この常套句を聞くたびに「この会に参加した人は可哀想だな」と思う。
だってね、同じ言葉を繰り返す。そして、まわりの人が、そうですねと頷く。すると、参加者は、軽い催眠術にかかってしまう。
「そうか、不況なんだ。みんな頷いているから、きっとそうなんだろう。売上を上げるのは、困難な時期なんだな。それじゃ今月のキャンペーンは様子を見ようか。」
その結果、積極的に不況に参加することになる。
司会者が「不況だ、不況だ」と繰り返し言うことは、参加者に「不況だ」という現実を植えつけていることに他ならない。
(『非常識な成功法則』神田昌則)
